West-East 11

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ダンパー数と統制限界

ダンパー数はイギリスの人類学者Robin Dunbarによって提唱された数字である。

ダンパーは霊長類の調査の中で毛づくろい行動の重要性に気づいた。

すべての集団の規模を脳の新皮質の発達度に関連付けて記録していった。

その結果、この二つには比例関係があり、ここから人間の限界、すなわち、いつ誰が誰に何をしたのかといったことを把握できる限界は、人間の場合150人であるという結論を得た。

「新皮質の処理能力によって安定した個体関係を維持できる個体数が決められている」ということである。

 

一方、統制限界はSpan of Controlと呼ばれ、米国の啓蒙家デールは米国の大企業では社長直属の部下は8~9人で、中規模企業では6~7人だったと報告している。管理原則の父と呼ばれるファヨールは1人の管理者の指揮下で4~6人の部下が管理限界としている。
一般的には10人とされている。

これを企業の規模に当てはめると、経営者が人間関係だけで従業員を統率できるのは150名程度、管理職が部下を統制できるのは10名程度といことになり、それ以上の規模拡大にはシステムの構築やIT導入が必要となると推測される。